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女たちは生きる
第4章 四 鈴世
鈴世は秋也の勢いに釣られて
ビールをグビグビと飲んでしまった 我ながら恥ずかしかったが
高校の後輩で告ってくれた可愛いチビ田向秋也を前にして
今更気取った所で仕方ないと開き直っていた
そんな鈴世をじっと見つめる秋也は
「もう少し可愛らしく飲めよ!
おっさん化半端ないぞ ったく」
「煩~い どうせおっさんですよ~だっ」
鈴世はあの頃に戻れる事が嬉しかった
本当に充実していた高校時代
嫌な事なんてなかったなぁ
周りに恵まれていたし

目の前にいる秋也は入部してすぐに告白してきた
一年のくせに生意気なとは思ったが なんせ短距離で全国レベルの実力を持ち見た目も中々可愛らしくてフラっていきそうになったが 
二つ下はあり得なかった

断る口実……
申し訳無かったけど身長を理由にした
これからの人生でお互いにもう交わる事はない人だと思ったから 

でも
むげに出来なかったのはどこかで秋也に嫌われたくなかったのかも知れない
だから一年間は結構じゃれ合っていた
ちょっと噂になるくらい……

ああ…なんか泣けてくる
自分の情け無さに泣けてくる

幸せな姿見せたかった
格好良い先輩でいたかったよ
どうして涙が零れ落ちるの
泣くつもりもないのに

駄目だ!涙腺崩壊
鈴世は突然号泣為てしまった
感情のコントロールができ無い
アルコールのせいだ
秋也は何も言わず鈴世の隣に座り
背中擦ってくれている
そして独り言のように呟く
「鈴……大丈夫だからね 
俺がついてるから
泣いて良いんだよ」
みっともない 
とんだ醜態をさらしてしまっている
「秋也 ごめんね まさかの号泣アハハ
アルコールのせいなんだよ 
そこまでは悲しくないのに~
嫌だ~よ」
引き攣った笑顔が痛々しくて
気が付くと秋也は鈴世を抱き締めていた
「話したら少しは楽になるかも
俺に気づかいはいらないだろう?」
秋也は静かに囁いた
「言えない……」
「どうして? 力になりたい
だから話してよ 話して欲しいよ」
鈴世は暫く黙っていた
普段のチャラ秋也は完全にそこにはいなかった
その真剣な眼差しを信じてみようと鈴世は重い口を開いた
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