この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
朱になる
第1章 運命の出会い
諒子を駅まで送って行き マンションにもどったら 十時半をまわっていた。
さすがに慌てて 急いで部屋にもどった。灯りをつけて 寝室のクローゼットに向かう。
クローゼットの扉を開けると 慎二を待っている田中朱音がいる。
「明日の朝、おふくろがくる」と言ったのは 朱音と過ごすための嘘だった。
床に敷かれたバスタオルの上で ダクトテープで 口をふさがれ 両手、両足の自由を奪われた 一糸まとわぬかわいいマゾ女。
狭い空間でさえ 自分の秘所をかかとで慰めたりしないよう 膝の裏には丸めたタオルが挟まれダクトテープで固定されている。
さすがにクローゼットの狭い中に 四時間近く閉じ込められていたら 身体が悲鳴をあげたことだろう。
しかも 延々と続く痴態を聞かされ おそらく覗き見し 諒子を送っていく間は 暗闇に放置されていたのだ。どんなに惨めだっただろう。
金曜日は 朱音が訪ねて来る日だ。もう一年近く続いている習慣だった。
朱音は 人目をひく女ではなかった。背が高く 端正な顔立ちの慎二と並ぶと 明らかに見劣りがした。顔立ちも平凡で 愛想のよさがとりえ、みたいな女だった。ぽっちゃりとした体型で ぴったりしたセーターを着ると ブラジャーの下は肉がぷくりとはみだしている。