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朱になる
第1章 運命の出会い

 既に朱音との約束があるのに 諒子を誘ったときから企みははじまった。

 朱音とのセックスは いつも慎二の部屋で ときには明け方まで続いた。ふたりだけの密室でのできごとだった。もっと辱めてやりたい、もっと歓ばせてやりたい。でも この珠玉を 他の誰かに見せるのは嫌だった。

 諒子のすばらしい身体をみせつける。
 諒子との睦みあいをみせつける。
 その企みは 仕事が手につかないほど魅力的だった。

 期待ではちきれそうになっているのに 慎二の部屋に入って来る朱音は いつもはにかんでこどもっぽくみえる。
 すかさず朱音の靴を片付けるのを 不審そうに見ていたが 何も言わない。
 「さあ ぬいで」と言われても 何も言わずに従う。くちごたえは許されていないのだ。

 全裸になった朱音を 後ろ手にダクトテープで拘束する。肉づきのいい身体に負担がかからないよう 右手で左肘を 左手で右肘を持つようにして 両腕を一緒にダクトテープでぐるぐる巻きにした。楽しい作業だ。朱音の息が荒くなっていくのがわかる。朱音は 慎二以上に楽しんでいるのだ。
 クローゼットに連れて行き あらかじめ敷いてあったバスタオルの上に 膝を立ててすわらせた。このまま足首を拘束しただけでは 自分のかかとで秘所を慰めるかもしれない、と少し考え フェイスタオルを何枚か持ってきた。
 もどると 葵は頬を紅潮させ 期待に目を潤ませている。
 ヘアのないつるつるのそこに 乱暴に指を突っ込む。
 「はぅっ」
 「ぐちゃぐちゃじゃないか。あいかわらず淫乱だなぁ」と意地悪く言い、朱音の愛液で濡れた指をおっぱいでぬぐう。恥ずかしそうにうなだれてみせるが 朱音の紅く染まったうなじは ひくひくしている。

 丸めたフェイスタオルを朱音の膝の裏で固定し 秘所にかかとが届かないことを確認してから 両足首をダクトテープで拘束する。
 朱音の顔を上向かせ ぽったりとした唇を吸いながら
 「いいこにしててくれよ。これからデートなんだ」

 もの問いたげに大きくした目が 口元にダクトテープを貼られると 不安そうになる。

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