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淫らな館~メイドはお坊ちゃまに溺愛される~
第1章 御曹司という人
「指を切ったので、東村さんに絆創膏を貰いに行こうとしています。」

「へえ。見せてみて。」

坊ちゃまはそう言うと、私の指を掴んで見た。

「痛そう、ちょっと待って。」

すると坊ちゃまは、私の指の傷口を、ペロペロと舐めだした。

くすぐったい。

って言うよりも、だんだん気持ち良くなってくる。


「はぁ……」

自分の甘い吐息に、口を塞いだ。

こんなの見られたら、淫乱だって思われる。

「さあ、これでいいだろう。」

そして坊ちゃまは、自分のハンカチで、私の指に巻いてくれた。

見ると、シルクのハンカチだ。

「いけません!坊ちゃま。こんな高いハンカチで。」

「どうせ汚す為にあるんだ。気にするな。」

「気にするなって……」
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