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ムッツリ最高
第2章 猛る瞳
「少し、休もうか」

 彼が耳元で囁いてくれる。彼の声を聞くだけで、また膝に力が入らなくなりそうで、私は彼を見上げながら頷く。

 ホームのベンチにやっとの思いで座る。
 乗っていた電車はホームに風を吹かせながら走り去っていった。

 私は彼の肩に頭を乗せて、目を閉じて、自分の身体に生々しく残る彼の手の感触を思い出す。
 それだけで、また、乳首が立ち上がってくるのが自分でもわかって、彼の腕にぎゅっとしがみついてみた。

 そうすることで、胸が彼の腕に押しつけられてしまう。
 それすらも快感で、どうしていいかわからない。人前でなければ、はしたなく胸を彼に押しつけ上下させ、彼の膝の上に馬乗りになって、腰を振り立てしまっていただろう。
 今、私は全身が性感帯になり、全てが快感なのだ・・・。

「行こうか・・・」

 彼がまた腰を支えて立ち上がらせてくれる。
 その腰の手が私を包み込んでいるようで、でも、私を愛撫しているようで、高いヒールでゆっくり歩くと、自分で自分の膣を擦り合わせるように感じて、どんどん自分の子宮が高まってくる。
 どうしようもなく、彼の身体に身を擦り寄せて、ゆっくり、歩く。
この感触すら、堪らなく彼への愛おしさを募らせる。


 ふわふわとした、幸せで、彼との世界だけが光っていて、それ以外は白くぼやけているみたいだ。

 どれくらい歩いただろう。

 気がつくと、駅の雑踏は遠くなっていて、私と彼は、倦んだような朝の繁華街の公園に着いた。
 奥にトイレがあって、その奥は、ガード下の通路になっている。
彼がその物陰に私を導く。

 そして、私を壁際に立たせて、一歩下がって、私の全身を舐め回すようにみたあと、じっと目を覗き込んで、両頬にそっと手を当てながら近づいてくる。

鈴音、堪らないよ・・・。
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