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ムッツリ最高
第4章 この先へ
 その私に、こうあってほしい、という、愛欲の時間を、彼は今、見せてくれている。
 たとえ、隣にいて、いわゆるデートという時間を過ごしていても、私がこれまで一緒にいた男たちは、私の妄想ほどには、私を構ってくれなかった。
 私の妄想は、世界も世間もなく、私の肉体と精神だけと、時間を過ごしてくれることを望んでいる。

それを、彼は、、、。

 奇跡に出会えた嬉しさで、恍惚としながら、彼を見つめる。

 その瞳に気付いたのか、彼が私を見つめ返し、私の膝に乗せた手に、ぎゅっと力を入れた。

でよう、か。

 私は頷くと、椅子から降りて、お手洗いに行った。

 トイレで、一旦陰部をビデで洗浄し、丁寧にペーパーで拭う。
 それでも、奥から愛液がまだ出てきそうで、膣の入り口をぎゅっと閉めた。
 そして、一瞬迷ったけれど、下着はつけないまま、私はお手洗いを出た。

 彼は会計を済ませて、ドアのところに立って待っていてくれる。

 駆け寄るように、彼の元へ行くと、彼はエスコートする様に私の腰に手を回し、ドアを開けてくれた。

 バーは、ホテルの上層階にあるのだが、エレベーターホールに着くと、かれは、上行きのボタンを押した。

上、ですか?

上にはね、ここは、素敵な空中庭園があるんだよ。

 彼は囁くと、私の手をとって、優しく繋いでくれる。まるで、本当の恋人同士のように。そして、瞳を見つめてくれる。

 エレベーターが屋上に着くと、ビルの眼下には夜景が広がっている。庭園は緑に包まれており、足元のライトがちょうど良いぐらいの明るさで、遊歩道を照らしている。
少し歩くと、ベンチがあった。

 彼は、そこに私を導いて座らせる。
 彼も横に座ってくれる。

 手は繋いだまま、反対の手で私の顎を摘み、口づけをしてくれる。

 あの、いやらしくて、たまらないほどのキスが来るのかと、私が顎を突き上げそうになった時、彼は唇を離し、夜景を見ながら、ポツリポツリとはなしはじめた。

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