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ご清楚ですが何か
第13章 儚い人
「槻さんのお母様でいらっしゃいますか?」

仕事中に槻の学校から電話が来る
いまだにお母様という呼ばれ方になれない

「実は槻さん、高熱で今保健室で休んでいて、
ご家族のどなたか迎えに来られませんか?」

これから大事な取材がある
これをドタキャンしたら、、
キャリアと娘が交互によぎる

こんなとき三原さんが居てくれたらな

三原の事を考えた瞬間、ふと、とある考えが浮かんだ

そのまま廊下に出て電話をかける
しばらく鳴らすが出ない

「だよねぇ、、」

諦めかけて松下のデスクに行く

「どうした、青い顔して。先方そろそろ到着する頃だぞ。」

「あの、あのね、、」

松下が不審そうにこちらを見る
その時携帯がなる

「もしもし、急にごめんなさい。幸子です。」

「幸子ちゃん。どうしたの?」

「あの、頼みにくいことなんだけど、、」

用件を話す

急な頼みなのに慎吾は二つ返事で頷いてくれた
幸子は携帯を手に挟んでありがとうのポーズをする



会社を退けて大急ぎで家に帰る

「ただいま~。」

急いで帰ったつもりだったが帰宅ラッシュで
思いの外時間がかかってしまった

慎吾がリビングでスマホをいじっている

「おかえりなさい。」

「槻ちゃんは?」

「薬のんで寝てるよ。医者は2、3日寝れば良くなるって。」

「そっか。ごめんね、急に頼んでしまって。仕事大丈夫だった?」

何か作ろうとエプロンを付ける
慎吾が何か言いたげだ

「あのさ、」

「何?」

冷蔵庫を開けながら返事をする
野菜を切ろうかな
冷凍のハンバーグでも焼こうかしら
あ、一個しかないわ

「俺が言うのもなんだけど、、」

「はい。」

乾いた声が出る
これでも仕事を超特急で片付けてきたのだ

「覚悟が足りないんじゃない?」

「へ?」

開けた冷蔵庫を何もとらずに閉める

「兄ちゃんと結婚したってことは槻ちゃんと家族になったんでしょ?緊急時に駆け付けられないって、俺はあんまりだと思う。」

慎吾は椅子から立ち上がって幸子の方を真っ正面から見ている 
三原よりも少し背は低いからか
幸子はあまり見上げずに見つめる

「抜けられない取材があったの。駄目なら断ったら良かったでしょ。」

「俺の話じゃなくて。」

最近親戚になったばかりの人とこんな至近距離で言い合っている
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