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ご清楚ですが何か
第13章 儚い人
2人で黙黙と食べる
喧嘩のせいと
とんでもないカミングアウトをしたせいか喋りづらくなっていた

「実を言うと俺も、幸子ちゃん見て何も思わなかったわけじゃないよ。」

慎吾が白ご飯をかき込みながら話す

「知ってる。押し倒したんでしょ?」

「倒したけど、姪に阻止された。」

「さすが香さんの娘だわ。」

さっきまでの喧嘩が嘘のようだ

「三原さんにプロポーズされたとき、飛び上がるほど嬉しかったの。一回別れてたし社内でもモテるし、あたしには遠い存在だったから。まさかあたしを選んでくれるなんて、、。慎吾くんの言う通りよ。家族が増える覚悟とかしてなかった。」

慎吾がじっとこちらを見ている

「これからも慎吾くんに助けてもらうことがあるかもしれない。無理なら言ってね。」

「ご馳走さま。」

慎吾が時計を見る
帰るのだろう
さすがに泊まって行けとは自分の口からは言えなかった

「今日はありがとうね。」

「じゃ、お疲れ様。」

慎吾を見送ってから幸子はしばらく玄関に立ち尽くしていた

昔から物事をはっきり言ってくれる人が好きだった
慎吾という存在が自分の中で大きくなりつつあった

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