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ご清楚ですが何か
第14章 抱いてもくれない
ホテルの駐車場に車が止まる
他に二台停まっていた

「少ないね。」

「ご飯時だからね。」

二人とも車から降りようとしない

しばらく黙っていると
レポーターらしき人がカメラを連れてこちらに歩いてくる

慎吾が窓を開けた

「すいませーん、ちょっとよろしいですかー?お二人はご夫婦ですかー?」

「いや、違います。」

幸子は遮ったがレポーターは構わず喋り続ける

「じゃあ、まだカップルですね?実はカップルの性事情を取材してまして、良かったらご協力いただけませんか?」

「いや、、俺たちそんなんじゃ、、。」

慎吾は無理やり窓を閉めた
レポーターは諦めたようだ

「あたしたちカップルに見えたんだね。」

幸子はこの状況を楽しんでいた
カップルに間違われて嬉しい

「歳近いからだと思う。」

歳だけ?特別なキモチはないの??
幸子は勇気を振り絞る

「慎吾くんあのね、」

エンジンをかけようとした慎吾の腕に手を乗せる

「私、気持ちをどうして良いか分からない。急にあたしの人生に慎吾くんが現れて、あたしは掻き乱されてる。」

「俺もだよ。意識してる。でも、俺彼女がいて。」

「知ってる。だから我慢してた。でもちょっと我慢が無理になってきてる。」

慎吾は困った表情をする
こんなに近くで顔を見たのは初めてだった
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