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午前十時を過ぎたなら(恵の選択)~義父との秘密が始まる
第2章 いらだち
今と同じで、聞こえていまいと思っていたのであろうが。
いや、もしかしたらわざと言ったのかもしれない。

女を女とも思わない印象が義父には感じられた。
それからは、なるべく夫の実家には行かないようにしていた。

義母が亡くなってからは人生の抜け殻のようになっていたと夫から聞いていたのだが、今の義父を見ていると到底そうは思えない。

同居する事で自分までも義母のように手なづける気かと、余計な勘ぐりをするのであった。
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