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午前十時を過ぎたなら(恵の選択)~義父との秘密が始まる
第2章 いらだち
本当に同居はイヤだったのだ。
だが、マイホームの誘惑には勝てなかった。

だから、恵はそれ以外では決して義父に金を出させなかった。

家具も自分達の貯金で買った。
たまに食事や買物に誘われるのであるが全て断っている。

「スミマセン。婦人会があるんです」
言葉は出来るだけ丁寧にしている。

決して自分から弱みを見せたくは無かった。
頭の奥底にこびり付いている義父のセリフが、恵の心を頑なにしていた。

(胸も、小さそうやないかぁ?)
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