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第13章 赤い紐

　僕が振り返ると、不安そうな顔でホテルのロビーの真ん中で立ち尽くす彼女がいた。その彼女を見て、そして決めていた。


この女を、今日は、縛り上げて、お仕置きするんだ・・・。


　そう思った瞬間、僕の下半身は痛いほど勃起した。
僕はポケットに手を入れ、そのズボンの張りを誤魔化しつつ、彼女に向かって呟く。


おいで。


　それにちゃんと気付いて、彼女が駆け寄ってくる。
　肩先の柔らかな髪が揺れ、胸が揺れている・・・。

　今すぐにその胸を、罰するように揉みしだいてやりたい・・・。
　
　隣にきた彼女の香水が香り、僕は自分を見失いそうで、彼女と少し離れて歩く。

　頭の中には、あのネットで調べたラブホテルの部屋が浮かび、後ろからついてくる彼女を強く意識しながら、はやるような気持ちでそこに向かう。

　ホテルについて、そのタッチパネルで、思っていた部屋が空室なのを確認すると、すぐにその部屋のボタンを押した。
　そうしながらも、後ろに少し離れて立っている彼女の身体を意識せずにはいられない。



　このいやらしい身体を、縛り上げて、責め苛んでやるんだ・・・。




　エレベーターに乗りんだ時、少し、彼女が逡巡する様にエレベーターの前で立ち止まった。
　もう、頭の中で、彼女を嬲り始めていた僕は、猛るような気持ちで、グッと彼女の腕を掴んで、ドアを閉めた。

　狭いエレベーターの中で、彼女のバニラの香りが漂い、その掴んだ腕の柔らかい感触で、僕は激しく欲情した。
今すぐにその女にそのズボンの中で痛いほど勃起した肉棒を擦り付けてやりたい・・・。



　その時、エレベーターが4階について止まった。
　エレベーターを降り、表示が点滅している部屋に入る。


　部屋に入って電気がつくと、そこは、ネットで見た写真のとおり、淫靡な赤に埋め尽くされた部屋だった。