この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ムッツリ最高〜隆の想い〜
第20章 朝の電話
クミの存在が常にあって、彼女にメッセージすら送れなかった昨日。
彼女はそんな僕をどう思っただろう。妻といるからと、連絡をしないような軽薄な男と思っただろうか?
朝早すぎだとは思ったけれど、気持ちを抑えきれずに、メッセージを送ってみる。
昨日、帰ってきて、疲れてすぐに寝てしまいました。
するとすぐに彼女から返事が届いた。
おはようございます。
おかえりなさい。
それだけで、僕の心が温かく、柔らかくなるのを自分でも感じる。
ごめん、朝早くに。起こしたかな?
いいえ、もう起きてました。
いつもこんなに早いの?
昨日はなんだが、眠りが浅くて。
彼女が、浅くしか眠れなかった理由は、僕だろうか?
なんと彼女に言おうかと思っていると、彼女からまたメッセージが届いた。
朝起きてすぐにメッセージがくるの、とても嬉しいです。
隆さんは、今、一人で寝室にいるの?
まるで彼女が耳元で話してくれているようだ。彼女の送る文字は、スマホの中で読んでも、僕にはいきいきと見える。
(まったく、相変わらず、恋したての少年のようだな・・・)
僕はウキウキと返信を打つ。