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第21章 僕の帰る場所

　やっとこれでクミとの出張が終わった。僕は空港のラウンジのソファでビールを飲みながら、ほっと一息つく。



早く自宅に帰りたい。
そして、早く、今度の水曜日からの鈴音との旅行をあれこれ調べたり、妄想したりしたい。
ああ、紐を結ぶ練習もしなければ・・・。




　僕がぼんやりとそんな妄想を始めた時だった。
どさっと、隣にクミが座り、不機嫌そうにタブレットを開く。




まったく、今度の秘書も使えないんだから。
言ったことの半分もできてないのに、そんなことは言われてません、とか、そんな指示ではありませんでした、とか、文句ばっかり。
ほんと、今の若い子って使えないのよ。