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ムッツリ最高〜隆の想い〜
第2章 同じ街
会ってみたい・・・。会いたい・・・。
そう思うのに時間は掛からなかった。
彼女とどう会おうか、どうしたら会えるのか、色々と妄想し続けて2ヶ月ほどたったある日、彼女と妄想のやりとりをチャットでしていた時だった。
"君がしてみたいけど、一番できなさそうな、いやらしいことは?"
そう聞いてみると、彼女は素直に答えてくれた。
"広い公園の芝生で、昼間から青空の下で、裸で放置されて、誰かに襲われるかもしれないって思いながら、発情した自分を晒すこと・・・"
本当に、可愛い人だと、僕の劣情が刺激される。
そんな公園で身悶えしている彼女を、心から見てみたい。
もっと詳しく聞きたくなり、メッセージを送る。
"それって、具体的にはどんなところなんだろう?住宅街の中の公園かな?それとも広々とした山間の公園?"
彼女はすぐに返事をくれた。
"全然人は来ないけど、見られるかもしれない、っていうくらいの、ドキドキがいやらしいと思っていて・・・"
"例えば、私の通勤途中に、〇〇〇〇公園ってあって、そこが電車からは遠くに見えるんですけど、他からは森みたいになっているから、見えないんです。"
その文面を見たときに、僕は本当に手が震えていた。
同じ街だ・・・。
急いでメッセージを打つ。
"もしかして、今、〇〇県に住んでる?
僕もだよ??"
彼女からの返事がないのに焦れて、畳み掛けるようにメッセージを送る。
'もう、会うしかないんじゃない??
実は、たとえ君がどこにいようとも、そろそろ、会いに行こうと思っていたんだよ。"
さっきまですぐに返事をしてきていたのに、やっぱり返事がない。
慌てるように書き連ねる。
"僕がひどいブサイクだったら、ゲンナリする、とか思って怯んだ?"
そう送ってしまって、僕は自分の頭を掻きむしった。
なんだろう、こんなに焦って。
文通相手に焦って会いに行って会えない昭和のエピソードみたいだ。
でも、こんなに素直な気持ちで、自分の普段は隠しているムッツリな本性を打ち明けて、こんなに打ち解けあえる会話ができる人にはもう出会えないかもしれない・・・。
僕は、本当に頭を抱えて、彼女のことを思った。