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ムッツリ最高〜隆の想い〜
第2章 同じ街


 その時、メッセージが光る。
 僕は、まるで少年のように胸を高鳴らせて、恐る恐るそれを開く。



"私は、いやらしい妄想が止まらない、45歳の、太った女です。
そんな自分が、t-Kさんの前に姿を晒すことが、怖いんです。"



 それを読んで、僕はものすごい勢いでパソコンのキーを叩いた。



彼女は、豊満な女なんだ・・・こんなに、僕と話も合うのに、僕の理想の、熟れた、豊満な女・・・。



 熱に浮かされたように、僕はこれまでに書いた、熟れた豊満な女を抱く話をコピーし、プロフィールで書いた、彼女が僕に惹かれたと言った文章をコピーし、彼女に送った。



「吐息を掛け合うだけで、ただ、手を握り合うだけで、エクスタシーを感じるほどにつながりあえる人に巡り合いたい。」



頼む・・・僕の願いが、届いてくれ・・・。



 でも、彼女からの返事はない。

 僕は、メガネを外し、眉間を指で揉みながら考える。



もし、会えたら・・・。



 彼女が好きそうなシチュエーションは、その妄想から、わかっていた。
 見られそうなスリルが好きな人だ・・・。

 彼女と会うなら、こんな場所で、こんなことをしようと、僕はいろんな妄想をしていた。

 実際に行く場所でも、ここで彼女と、と、ムッツリなことを考え連ねていた。



会えなくても、ダメ元ってやつだな・・・。



 僕は意を決して、メッセージを送る。



"明日、19時、タカクラホテルの、バーで。
メガネをかけた、ムラカミハルキの文庫本を持った冴えない男がいたら、僕だよ。"



彼女は、来てくれるだろうか・・・?


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