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マッスルとマシュマロ
第24章 優越感
その後、緩慢に自分の身体を洗い終え、風呂から上がると、携帯がメールの着信を表示していた。
知らないアドレスだったが、きっと宏樹からだろうと、華はメールを開く。
"熱はずいぶん下がりました。体のだるさももうないので、これから作っていただいたおじやを食べて、解熱剤をもう一度飲みます。"
華の中で、また、優越感のようなものが蠢く。これまで、宏樹と話した中で、彼が夫の存在を彼が知らないのはわかっていた。
でも、その男が、自分に、今日、あれほど縋ってくれた・・・。
いつも、夫に縋るのは自分なような気がして、夫には、自分はいなくてもいいのではないかと言う気がしていた華は、宏樹と夫が倒錯し、なぜか夫に縋られたような気持ちになっていたのだ。