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マッスルとマシュマロ
第28章 初めての口づけ
この夫が、あの宏樹のように、自分に縋って、下半身を昂らせ、身体の一番奥を突いてくれたら・・・。
華は焦がれるように夫の挿入を想う。
そして、それは、宏樹の身体に置き換わり、今日、宏樹と会うことへの罪悪感を消してゆく。
華は夫と子どもを送り出すと、いそいそと自分の身支度をし、仕事へ向かった。
そして、仕事を終え、ジムの入ったビルの前に立ち、華は少し立ち止まる。
本当に、似ているかしら?どのくらい似ているかしら?
一方で宏樹は、華にどう会えばいいのかわからないまま今日を迎え、ジムの中で落ち着きなくうろうろとしていた。
あの人は、どんな顔をして僕をみるだろう?避けられたりしないだろうか?
先週まで、ただその身体を味わいたいと思っていただけの時とはまるで別の気持ちで、宏樹は華を想っていた。