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マッスルとマシュマロ
第33章 焚き火の前で


「そう、だと、思います・・・。愛してるんです・・・。だから、久美さんの話、ちょっと身につまされちゃって・・・。」




 華の答えに、宏樹の胸は何かがつかえたように、息が苦しくなる。




「まあ、世の中の男は、つまみ食いくらいするわよ。私の夫だった男は、ちょっと変わってたし。平井さんのとこの旦那さんと違うから。」



「でも・・・。」




 華の中で、夫への、片想いのような気持ちが募る。届かないこの想い・・・誰かに聞いてほしくて、焚き火の前ということと、頭をくらくらさせる酔いが華に話の続きをさせた。




「夫は、私を、抱いたことが、2回しかないんです・・・」




「え?結婚何年だっけ?」



「18年・・・」


「でも、子どももいるのに?」


「体外受精で・・・」




 周囲が黙ってしまったことに華は少し焦るような気持ちになり、思わず言う。




「でも、毎朝、弄ってはくれるんです・・・。」


「弄るって・・・淫部とかを?」


 華は急に恥ずかしくなってきた。



「毎朝?それ、すごくない?そんなの・・・嫌な女にはしないんじゃない?」



「そうっすよねー、自分が気持ちよくなりたいってことの延長上に、相手の快感もありますよね、普段。」


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