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マッスルとマシュマロ
第34章 抱かれる理由
宏樹は、腕の中で反応しない華に、焦るような気持ちが溢れてきた。
今日、見た、華の涙・・・それが宏樹を締め付ける。入れてもくれない、変態夫を、愛してるとまっすぐに言って、涙まで流して・・・,
「どうして・・・旦那を、愛してるから・・・?」
宏樹は、華の耳元で掠れる声で聞いた。
華は、まだ、みじろぎもせず、何も言わずに、宏樹の腕の中でじっとしている。
宏樹の中で、何かが弾けるように膨れ上がり、華を自分の方に向かせて、そのタプタプとした腰を掴むように引き寄せると、激しいキスをした。
唇を強く吸い、歯や歯茎を舐め回す。
最初は、硬く閉じていた華の口がふんわりと開いて、宏樹はその中に捩じ込むように舌を入れ、華の舌を吸い、自分の舌で舌先をレロレロと弾いてやる。
華が思わず腰をくねらせ、喉奥を鳴らした。
「んんっ・・・」
「そんなふうに、今日は、僕を拒むなんて・・・焦らしてるの?」
宏樹は、唇を離すと、華に尋ねた。華は、ただ、宏樹の瞳を見つめながら、首を横に振る。
華の瞳は、潤んでさえいて、こんな風に宏樹にキスをされたのが嫌だったのかと、宏樹は心に氷を入れられたような気持ちになった。