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マッスルとマシュマロ
第34章 抱かれる理由
「あんっ・・・いやっ・・・」
宏樹は、その華の声に、一層、頭の中が白くなるように、怒りと興奮が込み上げてきた。
「乳首、ピンピンにして、そんな声出して、イヤって言っても、説得力ないですよ?夫を愛してるんでしょ?じゃあなんで感じてるんですか?」
嬲るように言いながら、口を胸元に寄せ、今度は乳首を吸って、舌で転がしてやる。
華は、快感に胸を思わず突き出し、腰を引いた。
「ああっ・・・!」
宏樹は、華の身体に、愛なんてものは忘れるぐらい、今日は快楽を与えてやろう、と決めた。
もっと、乳首を舐め転がしてやる・・・そう思ったとき、華が、掠れる声で言った。
「夫を・・・愛しているから・・・だから・・・あなたに、抱かれたの・・・」
そして、ふんわりと、腕を宏樹の肩に回す。
宏樹が顔を上げると、華は、またじっと宏樹の顔を見る。
その瞳からは涙が溢れていて、でも、口元は少し微笑んでいた。
「夫を愛しているから・・・あなたのことがたまらなく、愛おしいのよ・・・。」
まるで、聖母像のような、観音菩薩のような、そんな微笑みだった。宏樹は、また、自分の心が痺れるような感触になりながら、華の姿を見ていた。