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マッスルとマシュマロ
第8章 エディプスコンプレックス



「ボルチオで感じてる女性の膣が一段と締まる気がするんです。それを確かめるには、これは少し短いようで。」



「難しいわね。確か、女性の性器の形や長さ、向きなんかは、人によって違うのよね。
子宮口にまで確実に届くように作るのは、それに合うようにしなきゃだから。」



 その会話をしている光景は、人が見たら、少し異常なものだろう。
いくら年上とはいえ、女性と男性の間に、いわゆる性器の形をした器具が置かれている。

 二人は真剣に話しているが、そこだけ見ると、ただの変態だ。


 そんなふうに人が見るといけないので、二人でこの研究の話をする時は、ドアを閉め、鍵もかけておくようにしている。



「そうですね。性器については、三村教授に聞いておきます。」


 すると、夏菜子が何気なく言う。


「宏樹先生の型を取ればいいんじゃない?」


「え?」


「だって、ボルチオに届くと締まるって、あなたの経験でしょ?あなたのは届くってことじゃない?」

「誰でも、届くんじゃないですか?」


「これは、私の経験だけど、本当に感じ合う人とは届く気がするけど、そうじゃないと、あんまり、ね。
だから、これまで本気になってないのに、相手に届いたってことは、あなたのが、きっといいのよ。」




 そして、夏菜子は少し、照れた顔を見せた。

 宏樹は、欲情を感じる。


「先生、試して、みますか?」


 夏菜子の顔がメスの顔になる。



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