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マッスルとマシュマロ
第8章 エディプスコンプレックス


 目の前で揺れる乳房に、下半身が熱くなるような気がした。


 そして、ゆっくりとその体を撫でてみる。

 胸だけでなく、腰や腹も撫で回しながら、自分の身体を擦り付けた。


 そして、自分でもよくわからないまま、手が彼女の股間まで届き、そのふわふわの淫毛を触ってしまったのだ。


 彼女は、パンティも履かずに、このネグリジェを着ていたのだ。


 宏樹は知らなかったが、彼女は、いつも、寝る時は下着はつけない人だった。



 彼女からしてみると、一日中家のことを取り仕切り、くたくたになる、そんな自分を解放するのが、下着を外すことだった。

 宏樹は小さな頃に一緒に風呂に入った彼女の身体を思い出す。

 女性の淫毛の中には、自分の性器とは違うものがあるのだ。

 宏樹はその先を知りたくなり、手を淫毛に入れ込もうとした。


 その時、彼女が、優しく止めたのだ。



"宏樹さん、それは、ダメですよ。"


 宏樹は恥ずかしくなり、手を引っ込め、おやすみなさい、と彼女に声をかけて、自室に戻った。


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