この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ひとつやねのした
第1章 ひとつやねのした
「龍…美咲ちゃんの良い話ないのかよー?」
「ないよ…一緒の家って言ってもほとんど話さないし」
と、いうことにしている。
まさかあんな事があったなんて言えない。
しかも…あれ以降ちょくちょく同じ様な行為をしていて最近のオナニーはかなり贅沢をさせてもらっていた。
「美咲ちゃんが妹だろ?お兄ちゃんとか言われるのか!?」
「言われねぇよ!」
「今度俺用に美咲ちゃんパンツかブラジャー持って来てよ」
「ぜってぇ持ってこねぇ」
結局考えてる事は裕也と変わらないか…最初は美咲のパンツで…
「美咲ー!そろそろいいだろ?な?」
?
「…嫌」
「俺、他の奴より上手いと思うよ?」
俺と裕也はカラオケに行くメンバーをいつものたまり場で待っていたわけですぐ近くを通り過ぎる美咲と女子に人気の高い先輩がいるのを見かけた。
「裕也、龍!お待たせー」
「お、おう…」
「うわ…美咲ちゃんあの先輩とつき合ってるんだ!さすが」
「裕也、行こう」
美咲とは学校では全く話さなかった。
だから美咲に彼氏がいるとか知らないし、どうとも言えない。
「前園さん今度はあの先輩とつき合ってるんだ」
「格好いいけどチャラいから私好きじゃないなぁ」
その場を離れようとした時だ。
「オイ!ラブホ代出すって言ってんだから静かに来いよ!」
「…だからぁ……行かないもん…」
先輩の怒鳴り声で俺達は驚いて足を止めた。
「龍…兄として妹があんなのと付き合ってていいの?」
「あ…うん…俺が口出しすることじゃないし…」
すっげえやだ!
本当はいますぐ美咲をあの男から引き離して家に連れて帰りたいところだ。
「ラブホくらいさっさと行けばいいのに」
「ああやってじらして遊んでるんじゃない?」
「いや、美咲はそんな事するような子じゃないよ」
「あ、龍ごめん!別に龍の家族を悪く言おうと思ったわけじゃないんだよ?」
ガタンッ!
「さっさとヤらせろよ!もうラブホなんか行かなねぇよ!お前なんか学校で十分だ」
「嫌ぁ…痛っ……離して…」
美咲を無理矢理掴んで引っ張るところを見て俺は階段を駆け上がった。
そして、そいつを美咲から突き放した。
「……りゅ…龍君…」
遠くから見てたらわからなかったけど美咲は泣いていた。