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犬山君
第1章 犬山君
犬山君のお弁当を完食した時にあることに気付いた。
……あれ?犬山君泣いてる?
「…犬山君?どうしたの?」
「…あ?別に…どうもしてねぇよ」
「うそだよぉ…お腹痛いの?」
「なんでもねぇって」
…泣いてたのかなと思ったんだけどなぁ。
キーンコーンカーンコーン♪
「あ、どうしよぉ…まだ乾いてないのになぁ…犬山君は授業行ってきて?」
「いや。次の時間サボリ」
「えぇ…でもぉ…」
「こんな所で一人でいて誰か来たらどうすんだよ?また襲われるかもしれねぇだろ」
「犬山君って心配性なんだねぇ」
「花はもっと警戒心持てよ。本当はこんな状況危ないんだからな?」
「むうぅ…犬山君だったら危なくないんでしょ?」
「俺だって危険なんだからな!」
「そうなの…?」
「…だぁっ…何もしねぇよ!とにかく次の時間はサボる!」
そのサボった時間は犬山君と他愛のない話で盛り上がった。
なんだろう…今日初めて話したのに他の誰よりも打ち解けちゃってる。