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犬山君
第1章 犬山君
今から買いに行っても何も残ってないだろうなぁ…。
「食いかけで悪いけど、これ食えよ」
犬山君はお弁当を差し出した。
「え!?いいよぉ…犬山君の分なくなっちゃうもん…」
「気にすんなよ。ほら」
そう言われて犬山君のお弁当をもらった。
犬山君のお弁当は彩りも綺麗で、冷凍の物が一切入ってなかった。
全部ちゃんと作ってある。
「…おいしい」
「まじで?よっしゃ」
「うんっ!すごく美味しい!」
「…安心した」
「え!?もしかして、犬山君が作ったの?」
「あぁ。弟の弁当のついで」
「そうなんだぁ!犬山君すごい!弟さんこんな美味しいお弁当食べられて幸せだねぇ」
これって確実に私よりお料理上手だよね…いつもお母さんにお弁当作ってもらってるし、こんな美味しいお弁当作れないなぁ…。尊敬する。