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犬山君
第1章 犬山君
犬山君に電話を掛けると慌てた様子の犬山君が電話にでた。
「は、花!?わりぃ!後で掛け直す!」
「ちょっと待って!今、犬山君の弟さんと一緒で…」
「エ!?」
「入り口の近くのベンチの所で待ってるね」
「すぐ行く!」
電話を切るとゆうし君が不安そうな顔でこっちを見ていた。
「もうすぐお兄ちゃんと会えるよぉ」
そう言うとゆうし君は安心したようににっこり笑った。
一緒に入り口のベンチの所で待っていると犬山君が走ってやってきた。
「勇士!」
「兄ちゃんっ」
「目離してごめんな!」
勇士君は犬山君にギュウッと抱き付いた。
「花、迷惑掛けてごめん…でも、よく弟ってわかったな?」
「名札見たんだぁ…あと、なんとなく犬山君と似てたから。勇士君まだ幼稚園なんだねぇ」
「あぁ、すげぇ甘えっこで大変なんだよ。勇士、何歳か言えるよな?」
「うんっ…4才!」
「4才なんだぁ、ちゃんと言えてエライねぇ」
そう言うとニコニコして嬉しそうだった。
可愛いーっ!小さい犬山君みたい!