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犬山君
第1章 犬山君
部屋に戻ると犬山君はすっかり落ち込んでいるようで勇士君の横で頭を抱えていた。
声のトーンを下げて犬山君に話し掛ける。
「犬山君?」
「お、おう…花…さっきは本当にごめんな?」
「気にしないでって…花も今日は犬山君に迷惑たくさん掛けちゃったし」
「はぁ…俺も勇士も今日は全部裏目に出たよ」
そう言いながら犬山君は勇士君の隣に寝転んだ。
「裏目って?」
「俺も勇士も今日花が家に来てくれる事がすげぇ楽しみだったんだ…勇士なんか昨日の夜全然寝られなくてさ…いざ花がいる時に結局これだよ」
私も勇士君の反対側の隣りに寝転んで犬山君の方を向いた。