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犬山君
第1章 犬山君
「そうだったんだぁ…そんなに楽しみにしてくれてたんだねぇ…嬉しいなぁ」
「……こんな目に合わされたんだから怒っていいよ…なんで喜んでんだよ」
「ほえ?…うぅ…だって勇士君も犬山君も楽しみにしてくれるなんて…そんなに心から歓迎してもらえることってそんなにないから…」
すると、犬山君は腕を伸ばして私の頭をポンポンと撫でてくれる。
「花って本当…すげぇ良い子だよな…」
「はうぅ…もぉ…花小さい子じゃないもん…」
「ふッ…なら、もっと警戒心持てって言ってるだろ?」
犬山君は起き上がったと思うと勇士君を越えて私の上に覆い被さった。
「ふえ?」
「いくら勇士もいるって言っても男の家来てこんな無防備だとこうだぞ?」
腕を掴まれると全然抵抗出来ない…。
「花を押さえ込むなんて暴れまわる勇士押さえるのより簡単なんだからな?」
腕をすぐに離してくれる。
「…わかったか?」
「ん…」
「あのさ…わりぃ…花、もう俺と二人きりになるのやめた方がいい」
「へ?どうしてぇ?」
「………花に触りたくなんだよ……時々我慢できなくなりそうなくらい…」
「ん?触っていいよぉ?犬山君がポンポンってしてくれるの好きだよぉ?」
「そうじゃなくて…もうまじで無理…」
犬山君は私から離れた。