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犬山君
第1章 犬山君


急に腕掴んだり、止めたりどうしたんだろう?


「へ?どういうこと?」

「あー…よし。わかった…」


一度離れた犬山君はガバッと私の上に覆いかぶさった。


「ひゃ…犬山君?」


犬山君に腕を押さえられると犬山君の顔が近付いてくる。

これはぁ!!も、もしかして…キス…されちゃうかもぉ…。
犬山君となら…


唇が重なりそうになった時だ。


「……わかったか?」

「……わかんないもん」

「わかれよ…わからないと本当にするぞ」

「わかんない!」


犬山君は掴んでいた私の手首を離すとすぐに手を握った。
そうすると犬山君の唇が重なった。
私は犬山君の手を握り返す。


唇が離れてしまう…。


「…ごめん…」

「…いいよぉ」

「…花…好きだ…」

「花もっ…最初に助けてくれた時から…ンッ」


二回目だぁ…。

二回目は長くて深いエッチなキスだった。


「…ふぁっ…まってぇ…そんなキス…エッチになっちゃうよぉ…」

「………それ…無理…」


犬山君は起き上がると突然私を抱き上げた。


「ふやぁ…なにぃ?」

「部屋移動」


隣の部屋に移動すると大きいソファの上に下ろされてすぐにまたキスされる。

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