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無垢な彼女
第3章 しっかり者彼氏



淳君の事が好きな気持ちは一緒だから、安藤君の健気な想いになんだか涙が溢れてきてしまった。


「とにかくごめん…琴美の事連れて行くから」


淳君は泣きじゃくる私を立ち上がらせてくれた。


「ヒックッ…安藤君…琴美…ヒグッ…淳君の事好きな気持ち安藤君にも負けないもん…」

「琴美…行くぞ」


腕を引かれて外にある手洗い場まで連れて行ってくれると、縁に座らせてくれてさっきお漏らしをしてしまって濡れてしまった靴下を脱がしてくれた。

泣いている私の靴下と脚を黙って洗ってくれる。

淳君…まだ怒ってるよね…

黙ったまま乱された制服を整えてくれる。


「…パンツも湿ってるだろ?脱いで」


「…ふえッ…ふえぇッ」


脱ぐのを躊躇していると脱がされてパンツも洗ってくれる。
そして、パンツを固く絞って返してくれた。

「…午後の授業少し湿ってるけどこれ履いて出られるか?」

「…ヒグッ…あい…」


淳君は私の頭をポンポン…。
久しぶりだぁ…
そして涙を指で拭ってくれた。


「…もう授業始まるから教室まで送る」


淳君は手を繋いでくれた。


どうしよう…何言えば良いかわからないよぉ…
ちゃんと謝らないといけないのに。


教室に着くともう一度頭をポンポンされる。

「放課後、迎えに行くから待ってて」

「…ほぇ」

「いいか?」

「ふぁい…」

「じゃあ、後でな」


淳君はそう言って行ってしまった。


何でごめんなさい出来ないのぉ…?


何も言えなかった…
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