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無垢な彼女
第4章 悪魔な彼女
ん?雪ちゃんの手より小さいような気がする…。
「……うぅー…武山君…あの…はぅ」
「アレ!?小山!?」
俺が掴んでいた手はなんと雪ちゃんではなく、小山だった。
小山はてっきり見えないけど淳の横にいるものだとばかり思っていた。
やば…気まずい…この手どうしよう。
「あ!淳君見えなくなっちゃったよ!」
「え!?アレ!?」
俺達は人混みに完全に流されていた。
小山の手離したら多分小山がはぐれる。
俺は、掴んでいる手を小山の手首に持ち替えて手を引いて人混みから抜けた。
「小山ごめん…雪ちゃんの手と間違えた…」
「ううん…淳君と手離しちゃってはぐれちゃいそうだったから助かったよー」
「結局はぐれたんだけどな。二人に電話しよう!…あ!スマホ、ペンションに忘れた!」
「じゃあ琴美の…あぁ!!さっきご飯食べるとき荷物いっぱいだったから淳君がバック持ってくれたままだぁ…」
「この人の流れに乗っても二人もどこかで人混み抜けてるかもしれないよな…」
「はうぅ…」
小山は泣きそうになっていた。
そうだよな…淳と花火見るの楽しみにしてたし…
どうにか見つけてあげたい。