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無垢な彼女
第1章 無垢な彼女
「今から通知表を配るが、必修科目の評価が1の科目がある者は夏休み中補習授業を行う。毎回テストするから合格点取れるまで補習だからなー」
まぁ、大丈夫だろ。
評価1なんて今まで見たことないし、そんなの取るって授業態度悪い奴くらいか?
通知表を返されて眺めると、去年より評価が上がっていた。
定期試験だけでもしっかり押さえておけば余裕の結果だ。
「なぁ、琴美………?」
琴美は机に伏せていた。
「どうした?具合悪いのか?」
「………淳君……琴美はもう駄目です………」
「何が?」
「……淳君は補習の科目何個あった?」
「ないけど」
「ほえ?」
「補習の科目ないけど……って…補習あんの?」
「淳君の通知表見せて!」
琴美に通知表を渡した。
「……はうぅ……淳君…頭良いんだぁ……4と5しかないよぉ…」
「…琴美の見るぞ?」
恐る恐る琴美の通知表を見ると…
まじかよ…必修科目の評価が1と2しかない…だと?
ってことは5科目補習だ。
「琴美の夏休みなくなっちゃったぁ…」
「だぁ!なくなってたまるか!全科目1回の補習で終わらせよう」
「…そっかぁ!1回で終わればいいんだよね!うんっ!琴美頑張るね!」
琴美もやる気満々だ。
補習のテストなんてその日やったものをすぐテストするわけだし、多分補習っていうくらいだからそんな難しい内容ではないはずだ。
「琴美は真剣に補習受けるのです!補習が終わったら連絡するからそしたらいっぱい遊ぼうね!」
「そうだな!頑張れ!健闘を祈る!」
よし。
長い夏休みの中の2、3日くらい我慢してやろう。
夏休み中には琴美と…。なんて下心もある。