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無垢な彼女
第4章 悪魔な彼女
「ま、愛美さんこういう冗談好きなんだよ…愛美さん離れてください」

愛美さんを引き離しながらそう言った。

「ねぇねぇ。みんな学校のお友達?」

「はい…」

「あたしは違います。友達の彼氏の友達です」

雪ちゃんが俺の言葉にかぶせるようにしてそう言った。

「えー!そうなのー?おもしろーい…そっかぁそっちのイケメン君は彼女持ちかぁ」

愛美さんは淳を見てそう言った。

「やっぱり愛美、涼太君狙いだなー♪みんな学校で涼太君のこと狙ってる子いたら愛美がいるって言ってね!」

なんでこんな事になってんだよ…

「言っておきます」

「…雪ちゃんー…そんな事言ったらだめだよー…」

小山が雪ちゃんのカーディガンを掴んで小声でそう言った。

「愛美さん、俺好きな子いるんでそういうの困ります…」

「まだ付き合ってないなら関係ないでしょ?愛美は涼太君大好きだしー」

「いや…そのスイマセン…俺達帰るのでこの辺で」

愛美さんと分かれると、なんとなく俺達の雰囲気が悪くなった。

「…みんなごめん…なんか雰囲気悪くして」

「ううん!全然ー!」

「あぁ、別に気にしてない」

二人はそう言ってくれたけど、雪ちゃんは黙っていた。
淳と小山と分かれて二人になってもずっと沈黙が続いた。

「……雪ちゃん…手繋いでいいですか?」

雪ちゃんは黙って首を横に振る。
最近は繋がせてくれたのに…

何を話し掛けても黙っている。

やっと付き合える直前だっていうのに…
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