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無垢な彼女
第5章 分析彼氏


鴨宮君は私のお弁当箱を取り上げると、腰に腕を回した。

「ん?…ンンッ!?」

唇が重なる。

「……鴨宮君ちょっと待って?お弁当片付けてからでも…」

「待てない…」

ギューッと抱き締められる。

「………何か言われた?」

「え…夏樹ちゃんに?……私…ずっと夏樹ちゃんとお友達だったのに…ヒドいことしちゃったもん…」

鴨宮君とどうしてキスをしたのか確かめる為に夏樹ちゃんの事騙すみたいなことをしてしまって悪いことをしてしまった。

鴨宮君は黙って抱き締めたまま私の頭をポンポンと撫でてくれる。
そんな事をされると、堪えていた涙が溢れてしまう。

「…ふうぅッ…泣かないって決めてたのに…」

何回裏切られたって…利用されてただけだって…夏樹ちゃんは私にとって数少ない大切なお友達だった。そんなお友達を失うのはツラい。

確かに裏切られたり、嫌な思い出もたくさんあったけど楽しかった思い出だってある。
自由に好きな人同士で班を決める時どこにも入れないでいた時、誘ってもらえてすごく嬉しかった…



お昼休みの間鴨宮君の腕の中で泣きはらした。
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