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無垢な彼女
第6章 愛しの彼女
両親の旅行が明日に迫って完全な浮かれモードの俺。
「武山君、雪ちゃんとお昼食べるよね?参考書返しに行くから一緒にいこー♪」
「おう!」
小山に誘われて一緒に雪ちゃんのクラスに行くことにした。
小山はよくこうして、雪ちゃんのクラスに行くときに誘ってくれて一緒に行くことが多かった。
雪ちゃんのクラスに着いて、小山は雪ちゃんに用事を済ませると嬉しそうに淳のクラスに走って行った。
「俺達も食べに行こうか」
「うん」
教室から離れようとしたときだ。
「あ、雪!ちょっと待って」
「ん?どうしたの?」
そう駆け寄って来たのは雪ちゃんと同じクラスの男だ!
雪?俺の雪ちゃんを呼び捨てにするなんて!
俺はそいつを目で威嚇する。
一瞬目が合うけど、完全無視されてそいつは雪ちゃんに日直の日誌を差し出した。
「悪いんだけどさ、今日放課後早めに塾に行かないといけなくてこれ提出お願いしたいんだけど」
「あぁ、うん…いいよ」
「本当ごめんな?中身だいたい記入しておいたからさ」
「ありがとう…今日日直の仕事ほとんどやってもらっちゃってるから気にしないで」
「あ!そうだ!雪、これ好きだったよな…あげる」
そいつはポケットからキャラメルを取り出して雪ちゃんに渡した。
俺は完全にヤキモチを妬いて雪ちゃんをグイッと引き寄せた。
「もう用事済んだだろ?雪ちゃん、行こう!」
「涼太…まだ話してる途中でしょ?」
「ごめんごめん。彼氏にヤキモチ妬かせたよな…雪が彼女だと、他の男がつかないように必死になる気持ちわかるなぁ」
なんだ!?
こいつなんなんだ!?