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無垢な彼女
第6章 愛しの彼女
ムカつくー!!
くっそー!胸くそ悪い!!
「…涼太。さっきのみっともない」
「なんで!?あいつ雪ちゃんに馴れ馴れしい!雪ちゃんが好きなもの把握してたりさ!」
「……別に。あの人中学一緒だったから普通なんだけど。昔からあんな感じだし…ちゃんと仕事しっかりするし良い人だよ」
雪ちゃんは先ほど渡された日誌を開いて俺に見せた。
日誌は綺麗な字で細かく記入されていて完璧な仕上がり。残りの雪ちゃんが記入する所にわかりやすく付箋が付いてて、気配りまで完璧だ。
日誌なんかこんなにキッチリ書いた事がない…。
割とイケメンだったし、あいつの完璧なところを見せ付けられて俺は気持ちに余裕がなくなっていた。
「……なんだよ。どうせ俺は日誌をこんなに綺麗に書けないし、気配りもできないし、良い人じゃないよ…あいつの事良い人だと思うならあいつと付き合えばいいじゃん」
「何言ってるの?そんな事言うんだ?」
「俺の事一回も好きだって言ってくれた事ないのに他の男の事褒めるからだろ!」
「……あっそ。じゃあ、さようなら」
雪ちゃんは怒って教室に戻って行った。
いや!俺だって怒ってるし!
強気にそんな事思っていたけど、落ち着いてからよく考えると自分の発言に後悔した。