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無垢な彼女
第1章 無垢な彼女






「すごぉーい…空いてるお部屋だったらどこのお部屋でもいいのー?」

「そうそう。琴美が好きなの選べば大野君はそこでいいって」

「わあぁ…お姫様のお部屋ー!」

ガコンッ

「淳君!お姫様のお部屋にしたー」

「……あぁ………もうなんでもいいよ」

「あ、琴美。私ね武山君と大事なお話するからそっちの部屋いてね?」

「あ!そうなんだー」

「うん…大野君と仲良くね」


サタンの微笑みが…結局入ってしまった…。

俺、何してんだよ?

琴美とまだキスもしてねぇのに…

部屋に着くと、琴美は大喜びだ。
ここで大喜びはやめてくれ…。

何も考えないようにしよう!このまま黙って二時間過ごせば済む話じゃないか。そしてここに入ったことはすぐに忘れよう。


深呼吸して、テレビを付ける。


「アアァンッ!アッアッアッ!」

ブチッ

急いでテレビを消してバッと琴美を見るとポカンとしていた。


「今、テレビの女の人裸で苦しそうだったねー…何の番組?」

「そうだな!見てられなかった!」


何かすると裏目に出るような気がする。


何も触らず、ベッドに転がった。

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