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無垢な彼女
第8章 甘美な彼氏
お店には私と鴨宮君と鴨宮君の奥さんか彼女らしき人の三人しかいなくて、店内には静かにクラシックの音楽が流れているだけなので厨房の話し声が聞こえてしまう。
「雄二郎、私先に帰るね?」
「…あぁ。ありがとな」
「あ!家の鍵忘れちゃったんだった!貸して?」
「……また?家以外に忘れるなよ?」
「はいはーい、じゃあね~」
やっぱり…そっかぁ…。
何期待してたんだろう…。
…よし。
友達として、フランスでの事とか10年間の事とか話して…同棲してるのか結婚してるのかわからないけど、ちゃんと鴨宮君の幸せをお祝いしてあげよう。