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無垢な彼女
第3章 しっかり者彼氏



淳君と別れてから間もなくのこと。


図書委員の人がお休みで代理で図書室で返却された本を一人で本棚に戻していた。


高い位置のが多くて大変だ。
背伸びをして本を本棚に戻す。

あと少し…

すると、ヒョイと本を本棚に押し込まれていった。

「小山、背低いから大変だろ?俺も手伝うよ」

「え…あ…安藤(アンドウ)君ありがとう!」

確か…斜め後ろの席の人だ!

安藤君に手伝ってもらうとあっという間に本が片付いた。


「安藤君図書室に用事あったのー?」

「いや?小山が気になったから」

「はえ!?」

「大野と別れたんだろ?俺結構小山の事気になってたんだけど」

「う、嘘ぉ///」

「大野の事忘れて新しい恋する手伝いしてやろうか?俺と付き合ってみない?」

と、突然過ぎる!
別れたばっかりで後ろめたいけど…でも…淳君の事忘れるのには大事なのかな?

「でも琴美…安藤君の事よく知らなくて…あんまり知らないのに付き合っていいのかなぁ…」

「俺は気にしないよ?付き合ってから好きになればいいんだし」


そっかぁ…このままだともう淳君に嫌われちゃってるのに、私はまだ淳君の事が大好きで…こんな状態なのに淳君に彼女が出来ちゃったら耐えられなくなっちゃう。


「あ、あの///よろしくお願いします!」


こんなあっさりつき合っちゃった…


安藤君の事あんまり知らないけど…本戻すの手伝ってくれたし…まだあんまり知らないけどきっとこれから好きになれるよね…


こんな事雪ちゃんに言ったら怒られちゃいそうだから雪ちゃんにはまだ黙ってよう。
ちゃんと安藤君の事好きになったら言うんだ!


そう思って優菜ちゃんにだけ報告した。

「えー!?そんな急展開…えっと…琴美ちゃん安藤君の事好きだったの?」

「…これから好きになるの!安藤君もそれで良いって言ってくれてるし…優菜ちゃんも鴨宮君と初めて話してすぐ付き合ったしわかってくれるよね!?」

「う、うん?でも…大野君の事は本当にいいの?」

「いいの!あ、この事鴨宮君にも雪ちゃんにもまだ内緒にしてね!」

「うん…」


今まで淳君としか付き合った事ないからな…どうやって付き合うんだろう?
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