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想い人
第6章 【続】第一章・同級生の想い人
「髪伸びたよな。もう結べちゃうんだ」

柔らかな透也の唇が、髪を結い上げて露わになった私の首筋へと落とされる。

チュッ…
リップ音と共にピリッとした痛みが走る。

「んっ…」

思わず漏れた甘い声。

耳元で透也が小さく笑った気がした。


「このシュシュ、使ってくれてるんだな」

私の髪の小さなお団子。それを束ねるシュシュ。

光沢生地の黒に、周りを覆う黒のレース。
更に、小さなパールが光沢生地に絡みついた私のお気に入りのシュシュ。

─────透也からの誕生日プレゼント。


「うん! お洒落だし、透也がくれたものだもん。すごく気に入っているの」

思わず透也を振り返る。

「……っ……」

小さく息を飲んだ透也の瞳が見開く。

透也の視線を辿れば、バスタオルに包まれた私の小さな膨らみに辿り着く。


「えええ…えっちぃ」

私は胸元を隠すように慌てて手を添え、透也に背を向けた。

「……ごめん……」

謝りながら、透也が私を抱き締める腕に力を込める。

「美空が可愛い顔して、可愛い事言うから…」

グッと抱き寄せられた身体に、私に負けないくらいに早まる透也の心音が響く。


「……責任……取って?」

フワッと身体が浮く感覚の後、透也の膝の上に座らされていた。


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