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想い人
第8章 【続】第三章・勘違いの想い人
久しぶりの自分のデスクに座れば、相変わらず夏の暑さにやられそうになる。

「早く席替えしないかなぁ」

容赦無く照りつける太陽を睨みながら呟けば、

「席替えって…学生かっ‼︎ 」

隣の席から彩華先輩のツッコミ。


「だってこの席暑くてっ……ん?」

彩華先輩の方へ勢いつけて振り返れば、他の部署の女子社員からの突き刺さるような視線に気付いた。


幸せ過ぎて忘れてたけど、透也は社内でもモテる。

仕事は出来るし、

イケメンだし、

優しいし、

背も高くて、

あの低くて落ち着く声で”美空”って呼ばれると身体の力がふにゃんと抜けちゃう程で、

それから…
…っと、惚気になっちゃった(汗)


全ての人が透也狙いな訳じゃないけれど、その相手が私だからか今だ隙を狙っている人は少なくない。

だから、女子社員に睨まれるのなんてしょっ中なんだけど、何かいつもと違う……。

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