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恋する妻
第9章 行ってくるね…
「起きた?」
いつもと同じように、郁は僕に微笑みました。ちゃんと服を着て、エプロンをつけ料理をしていました。しっかり化粧をして、髪を結んでいます。ほんとうにいつもの郁が、台所に立っていました。
「お兄、頭ボサボサw」
昨夜の痴態がなかったように、郁は僕に話しかけます。僕もいつしか、いつもの朝に戻っていました。郁に返事をすると、シャワーを浴びに浴室に向かいました。浴室はお湯が張ってあり、ちょうど良い湯加減でした。郁は自分も風呂に入り、そのまま僕のために保温していました。僕はゆっくり湯に浸かると、前夜の郁を思い出していました。しばらくすると浴室の外に郁の気配があり、扉が開きました。
「お兄…ご飯、できてるから」
「ありがとう…もう出るよ」
「あたし、出かけて来ていい?」
よく見ると部屋着ではなく、郁はきちんと服を着ています。若妻らしい落ち着いた雰囲気のブルーのセーターにベージュのスカート、黒いストッキングを履いています。僕はすぐに郁は悠に会いにいくと確信しました。
「…何時頃、帰ってくる?」
「夕方くらい、かな?」
「うん、わかった…」
郁は微笑むと、扉を閉めました。僕は一瞬、大きな後悔にさいなまれました。慌てて風呂を出るとバスタオルを取り、急いで身体を拭きました。そしてタオルを放り込むため、洗濯機の扉を開けました。そこに、衣類が残っているのが見えました。
郁はいつも、夜に洗濯をします。そして毎日、必ず洗濯をしていました。洗濯機に衣類が残っていることは、まずありません。僕は不思議に思い、思わず洗濯物を取り出していました。初めて見るシースルーのベビードールと、それに包まれたふたつの下着でした。ひとつはベビードールのセットらしいショーツ、もうひとつは黒いビキニブリーフでした。ふたつとも白い染みがあり、男女の匂いがしました。僕は呆然としながら、異様な興奮を感じていました。
「…行ってきます」
玄関から声がして、僕は慌てて玄関に向かいました。ちょうど郁が上着を着て、短いブーツを履いているところでした。郁は僕の手に何かが握られているのを見ると、何かを悟ったようでした。ブーツを履くと、そのまま無言でドアを開けました。
いつもと同じように、郁は僕に微笑みました。ちゃんと服を着て、エプロンをつけ料理をしていました。しっかり化粧をして、髪を結んでいます。ほんとうにいつもの郁が、台所に立っていました。
「お兄、頭ボサボサw」
昨夜の痴態がなかったように、郁は僕に話しかけます。僕もいつしか、いつもの朝に戻っていました。郁に返事をすると、シャワーを浴びに浴室に向かいました。浴室はお湯が張ってあり、ちょうど良い湯加減でした。郁は自分も風呂に入り、そのまま僕のために保温していました。僕はゆっくり湯に浸かると、前夜の郁を思い出していました。しばらくすると浴室の外に郁の気配があり、扉が開きました。
「お兄…ご飯、できてるから」
「ありがとう…もう出るよ」
「あたし、出かけて来ていい?」
よく見ると部屋着ではなく、郁はきちんと服を着ています。若妻らしい落ち着いた雰囲気のブルーのセーターにベージュのスカート、黒いストッキングを履いています。僕はすぐに郁は悠に会いにいくと確信しました。
「…何時頃、帰ってくる?」
「夕方くらい、かな?」
「うん、わかった…」
郁は微笑むと、扉を閉めました。僕は一瞬、大きな後悔にさいなまれました。慌てて風呂を出るとバスタオルを取り、急いで身体を拭きました。そしてタオルを放り込むため、洗濯機の扉を開けました。そこに、衣類が残っているのが見えました。
郁はいつも、夜に洗濯をします。そして毎日、必ず洗濯をしていました。洗濯機に衣類が残っていることは、まずありません。僕は不思議に思い、思わず洗濯物を取り出していました。初めて見るシースルーのベビードールと、それに包まれたふたつの下着でした。ひとつはベビードールのセットらしいショーツ、もうひとつは黒いビキニブリーフでした。ふたつとも白い染みがあり、男女の匂いがしました。僕は呆然としながら、異様な興奮を感じていました。
「…行ってきます」
玄関から声がして、僕は慌てて玄関に向かいました。ちょうど郁が上着を着て、短いブーツを履いているところでした。郁は僕の手に何かが握られているのを見ると、何かを悟ったようでした。ブーツを履くと、そのまま無言でドアを開けました。