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少女監禁 罠に堕ちる女
第8章 宗一の旅立ち
翌朝、ATMで自分のヘソクリを引き出し、
その足で由里子の自宅に向かった。
インターホンを鳴らすと
応答にでた由里子が「あら!店長!?」と
鳩が豆鉄砲を喰らったような声を上げた。
「お邪魔するよ」
玄関を開けて迎えてくれた由里子に
挨拶もせずに健太郎はヅカヅカと上がり込んだ。
キッチンのテーブルで
トーストに噛りつく宗一を見つけると
「君が宗一くんだね?」と尋ねた。
「はい…そうですけど…」
「ひとつ、聞いてもいいかな?
君の彼女は、もしかして森山聡子なのか?」
いきなり知らないおじさんに
彼女の名を聞かれて驚いた素振りをしたが
「はい、聡子です」と
正直に答えた。
『おいおい、聡子は
こんな間抜け面の男を選んだのかよ!』
由里子が女の直感で
聡子と初体験をしたとか言っていたな…
思わずムカムカして
宗一の横っ面を張り倒したくなったが
彼に聡子を
探しだしてもらわなくてはいけないので
そこはグッと堪えた。
「えっと…おじさんは誰ですか?」
「お母さんが働いているスーパーの店長さんよ」
由里子が、紹介してくれたので
健太郎はウンと頷いて
捕捉するように「そして…聡子の父だ」と告げた。
「えっ!?
あ、お父さん!!?」
お前にお父さんと呼ばれる筋合いはないと
思わず鼻息が荒くなりかけたが
グッと我慢して
「頼む!聡子を探しだしてくれ!
そしてここへ連れ戻してくれ」と
懐から現金の入った封筒を握らせた。