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プリンスの誘惑
第2章 ~無口な王子~

 そう、呟き。殿下は姫に口づけをした。
 突然の事に、姜花は驚き眼を見開いたままだ。


 ────俺のもの……?

 間近で見る、殿下の切れ長の鋭い瞳。
 じわっと感じる唇に触れた温かな感触、殿下は瞳を閉じ、姜花の頭と肩を抱きしめ、深い口づけをしてきた。

 冷静沈着、殿下は外で淫らな行為をする人ではない。

 ましてや、自我を顕にする人でもない。

「ん……ぅ」

 何かいつもと違う殿下、だが、そんな考えも出来なくなるほど。

 殿下の口づけは熱かった。
 もとより、上手い方ではあったが……

 呆然としていた姜花の舌を強く絡め取り、強く吸い上げ、ぬちゅぬちゅと舌を捏ね回してくる。

 艶かしく角度を変え、擦れ合う熱い唇と舌に、ジンジンと疼いてくる。

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