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プリンスの誘惑
第2章 ~無口な王子~
痺れる唇を甘噛みしては、何度も舌を掻き回され、しだいに姫は息を乱し始める。
今までにない、殿下の情熱的な口づけに心臓がドキドキと早鐘を打ち、体のチカラが抜けてしまう。
「あ……っ」
ヘナヘナと、落ちてゆく体が地につく寸前、殿下に抱きとめられた。
「……す、すまない」
虚ろななか、やや焦った表情を見せる殿下。
どもった殿下の声なんて……訊いたこともなかった。
姜花は、ハァハァと肩で息をしながら、何だか可笑しくなってくる。
「殿下……」
「何故、笑う」
「だって……殿下がこんなに熱い感情を持ってるなんて……想いもしなかったから」
ふふ、と、笑う姜花に殿下は照れたような表情を見せ顔を背けた。