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ひだまりのねこ
第11章  嫌い②

診察台の上にクロちゃんを乗せる。
すると、また威嚇をする。

「フーハーシャー!!」

と、唸るのである。
先生も少し腰が引けていた。

バスタオルで頭を押さえお尻を診る先生。
診るなり一言。

「うん、臭腺破裂だね」
「え?臭腺破裂ですか?」

「そうだよ。普通の猫ちゃんは自分で臭腺を舐めて中の液体を出すんだけどクロちゃんは舐めても液体が出ないで中で固まるんだね。それで破裂しちゃうんだよ」

「えー?どうしたらいいんですか?」
「大丈夫だよ。抗生剤飲ませれば治るから」

そう言うと先生は抗生剤の注射を1本打ってくれた。
そして、抗生物質の薬を出してくれた。

「この薬を1日1回飲ませてね。そうしたら10日もあれば治るから」
「はい、分かりました」

「でも、臭腺は肛門の両側にあるから、片方に溜まってないか診るからまた連れて来てね」
「わかりました」

優佳はそういうと病院を後にした。
今日は注射を打ったので抗生剤は翌日の朝から飲ませることになった。

クロちゃんはとても良い子で、口を開けて薬を喉の奥に押し込むと「ゴクン!」と自然と飲み込んでくれた。


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