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Love triangle +1
第5章 塁
「掃除、そんなに得意じゃないし。洗濯もつい溜め込んじゃうし」
思い付くまま、自分の欠点を並べてゆく。
長所を際限なく挙げろと言われたら行き詰ってしまうけど、短所はきりがない。
喋る毎に、改めて思い知らされる。
自分は彼とは釣り合わないと。
「朝起きるの苦手だし。ぎりぎりまで寝てるから、時間がなくていつもバタバタしてるし」
ジェットバスの音だけが響く浴室で、真理愛は『相応しくない理由』を探す。
「夜のお菓子やめられないし。普段のお風呂はシャワーで10分かからないし、肌のお手入れとかも適当で女子力低いし。それから──」
言いながらどんどん落ち込むばかりだった真理愛を、塁の両手が包む。
「何時代の話してるの真理愛?今、令和だよ?」
丸くなる一方だった真理愛の背を撫でながら、塁は屈託なく笑う。
「男も女も関係ない。料理も掃除も洗濯も、得意な方がやればいいだけの話だろ?美味しい朝ご飯作った後、毎朝真理愛を起こしてあげる。会社に持って行くお弁当も夕食も、勿論俺が作ってあげる。美味しいってなんでも残さず食べてくれる真理愛の笑顔が大好きなんだ。その顔を毎日見たいって思った」
──だから、結婚したいって。
照れながら打ち明けてくる塁の想いの深さに胸を打たれ、真理愛は両の目をきつく閉じて彼に抱き付いた。
思い付くまま、自分の欠点を並べてゆく。
長所を際限なく挙げろと言われたら行き詰ってしまうけど、短所はきりがない。
喋る毎に、改めて思い知らされる。
自分は彼とは釣り合わないと。
「朝起きるの苦手だし。ぎりぎりまで寝てるから、時間がなくていつもバタバタしてるし」
ジェットバスの音だけが響く浴室で、真理愛は『相応しくない理由』を探す。
「夜のお菓子やめられないし。普段のお風呂はシャワーで10分かからないし、肌のお手入れとかも適当で女子力低いし。それから──」
言いながらどんどん落ち込むばかりだった真理愛を、塁の両手が包む。
「何時代の話してるの真理愛?今、令和だよ?」
丸くなる一方だった真理愛の背を撫でながら、塁は屈託なく笑う。
「男も女も関係ない。料理も掃除も洗濯も、得意な方がやればいいだけの話だろ?美味しい朝ご飯作った後、毎朝真理愛を起こしてあげる。会社に持って行くお弁当も夕食も、勿論俺が作ってあげる。美味しいってなんでも残さず食べてくれる真理愛の笑顔が大好きなんだ。その顔を毎日見たいって思った」
──だから、結婚したいって。
照れながら打ち明けてくる塁の想いの深さに胸を打たれ、真理愛は両の目をきつく閉じて彼に抱き付いた。

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