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Love triangle +1
第5章 塁
「塁への不満なんて一つもない。優しくて、思い遣りがあって、真面目で、努力家で。私には勿体ない最高の彼氏だよ」
申し訳ないと思いつつ。
それでも毎日のラインや電話が楽しみだった。
週末のデートが待ち遠しかった。
間髪を容れない玲那の即答に驚きつつも、塁はやがて張り詰めた糸を緩めた。
「なら、良かった。ほんと、それだけが心配だったんだ」
安堵の息が、塁から漏れる。
「俺、こんなんだからさ。気の利いた会話とか、真理愛を喜ばす事とか、なかなか出来なくて。真理愛を好きな気持ちは誰にも負けない自信はあるけど……ごめん」
「塁はそのままの塁でいいの。そのままの塁を私は好きになったの。これからもずっと塁は塁のままでいて」
真理愛は堪らず、彼に唇を重ねた。
罪人は自分だ。
だから、謝ってくる必要など微塵もない。
そんな心情を知らないながらも彼女を受け止め、塁もまた深い口付けで真理愛に応えた。
「真理愛。なら、うんって言って欲しい。俺と、結婚して?」
「……でも」
「出来ない事は二人で補っていけばいい。それが夫婦ってもんじゃないの?俺にも苦手な事はある。それでも真理愛はいいって言ってくれた。俺だって真理愛に対してそう思ってる」
結婚したい確かな意思を持ち合わせている中、塁の説得にいよいよ真理愛は傾いてゆく。
申し訳ないと思いつつ。
それでも毎日のラインや電話が楽しみだった。
週末のデートが待ち遠しかった。
間髪を容れない玲那の即答に驚きつつも、塁はやがて張り詰めた糸を緩めた。
「なら、良かった。ほんと、それだけが心配だったんだ」
安堵の息が、塁から漏れる。
「俺、こんなんだからさ。気の利いた会話とか、真理愛を喜ばす事とか、なかなか出来なくて。真理愛を好きな気持ちは誰にも負けない自信はあるけど……ごめん」
「塁はそのままの塁でいいの。そのままの塁を私は好きになったの。これからもずっと塁は塁のままでいて」
真理愛は堪らず、彼に唇を重ねた。
罪人は自分だ。
だから、謝ってくる必要など微塵もない。
そんな心情を知らないながらも彼女を受け止め、塁もまた深い口付けで真理愛に応えた。
「真理愛。なら、うんって言って欲しい。俺と、結婚して?」
「……でも」
「出来ない事は二人で補っていけばいい。それが夫婦ってもんじゃないの?俺にも苦手な事はある。それでも真理愛はいいって言ってくれた。俺だって真理愛に対してそう思ってる」
結婚したい確かな意思を持ち合わせている中、塁の説得にいよいよ真理愛は傾いてゆく。

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