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Love triangle +1
第5章 塁
「すぐには、出来ない」
救いようがないくらい、狡い。
だけど、断り切れなかった。
彼と別れる決断を下せなかった。
これからの人生を彼と歩みたい。
裏切ってきた分、一生懸けて彼に尽くしたい。
その願いを壊せなかった。
どうにしかして、双子の兄弟との関係を清算させたい。
それはとてつもなく難しい。
けれど、物事に絶対はない。
もっと闘ってみたら、もしかしたらどうかなるかもしれない。
その低い可能性に賭けたいと、思ってしまった。
「せめて料理くらいは、努力して人並みには出来るようになりたい。塁に食べてもらいたい。だから」
説得する時間が欲しい。
それはあればある程、ありがたかった。
嘘を重ねる辛さを感じながらもっともらしい理由を述べれば、彼の目尻が下がる。
「無理はして欲しくないけど、でも真理愛のその気持ちは嬉しい」
「塁の好きなオムライスとカレーライスと、ハンバーグとグラタン、美味しく作れるようになりたい」
「改めて並べられると子供の好物だらけみたいで恥ずかしいけど、でも凄く嬉しいよ」
「時間かかっちゃうかもだけど、美味しく作れるようになるまで待っててくれる?」
「勿論。結婚って言っても今すぐって考えてた訳じゃないし。それは当然真理愛と話し合って決める事だから」
塁は腕に収まっている真理愛の頭を撫でた。
救いようがないくらい、狡い。
だけど、断り切れなかった。
彼と別れる決断を下せなかった。
これからの人生を彼と歩みたい。
裏切ってきた分、一生懸けて彼に尽くしたい。
その願いを壊せなかった。
どうにしかして、双子の兄弟との関係を清算させたい。
それはとてつもなく難しい。
けれど、物事に絶対はない。
もっと闘ってみたら、もしかしたらどうかなるかもしれない。
その低い可能性に賭けたいと、思ってしまった。
「せめて料理くらいは、努力して人並みには出来るようになりたい。塁に食べてもらいたい。だから」
説得する時間が欲しい。
それはあればある程、ありがたかった。
嘘を重ねる辛さを感じながらもっともらしい理由を述べれば、彼の目尻が下がる。
「無理はして欲しくないけど、でも真理愛のその気持ちは嬉しい」
「塁の好きなオムライスとカレーライスと、ハンバーグとグラタン、美味しく作れるようになりたい」
「改めて並べられると子供の好物だらけみたいで恥ずかしいけど、でも凄く嬉しいよ」
「時間かかっちゃうかもだけど、美味しく作れるようになるまで待っててくれる?」
「勿論。結婚って言っても今すぐって考えてた訳じゃないし。それは当然真理愛と話し合って決める事だから」
塁は腕に収まっている真理愛の頭を撫でた。

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